早稲田復活を願って

「紺碧の空」が聞きたいぞ! と10月30日(日)に早慶戦応援観戦のため板橋稲門会総勢7名は神宮球場に集合した。
昨秋の優勝から春季は5位に転落し、今期もすでに優勝の希望は断たれていたが、伝統の一戦への特別な思いを胸に、私としては昨年に引き続き2度目の観戦である。
昨年は斎藤祐樹選手人気もあり観客も多かったが今年は少々さびしい感じである。
私たちは特別指定席である1塁側ネット裏から応援観戦を行った。

早稲田は初回、ヒットが出てたった5球で先制し、早速「紺碧の空」の大合唱である。
また、近くに応援団OBの方がおり、掛け声も楽しむことができた。
このままいけるかと思っていたが、先発の大野健介が四球を連発してしまい、逆転を許してしまった。

3回からは2年生の丸山達也に交代し、投球が安定したため一安心。
しかし、まだ逆転されたままである。試合が動いたのは6回だった。
土生主将がヒットで出塁し、地引雄貴の2塁打で同点に追いついた。
このころから小雨がぱらつき出したため、一同はネット裏から屋根のある2階席に移動した。
ここはまるで展望台のようで球場全体が箱庭のように見え、なかなかの眺めである。

続いて8回表にとうとう逆転に成功することができた。
3つの四球で一死満塁のチャンスが到来し、市川副将の打球は高くライトへ飛び、3塁走者の土生主将はタッチアップを試み、渾身のヘッドスライディングにより得点だ。
応援席は一気に沸いた。
9回表も代打・海藤瞬に右前ヒット、一死満塁から杉山翔大が犠牲フライを放ち、更に1点を追加した。
続く9回裏慶応の攻撃は2死1、3塁となり伊藤主将の打席。
逆転サヨナラ負けの場面であったが、伊藤主将の打球は力なく飛んでゲームセット。
結局4対2で慶応に連勝し勝ち点を上げることができた。

優勝は逃したが、リーグ2位で秋季リーグを終えた。
私たちは来期の優勝を祈念して居酒屋で祝杯を上げ帰路に着いた。
やはり盛り上がる伝統の一戦である。
今回は参加者が少なかったが、次回はぜひ多くの板橋稲門会の方々に参加していただき、後輩たちを応援していただきたいと願っている。

記:山上郁雄(59年 理)