会長退任に際して


2015年10月に突然、会長のバトンタッチを受け 、爾後5年 8ヶ月にわたり、会員皆様からのご支援を賜り、今日を迎えられることができ感無量です。
新型コロナの発生により日常生活の中で耳慣れない「人流」なる言葉が話題になっている昨近、一番大切な人の交流が制限させられる状況を体験しておりますが、そのことによって失うことばかりを考えることではなく、新しい社会の仕組みを作り創り出すチャンスと捉えることが大切なのでは ないかと思います。

会長在任の期間を振り返る時、板橋稲門会の目的の一つに「地域社会の発展に寄与する 」という条文がありますが、足元を固めることに集中し地域社会の発展に関することに手が付けられなかったことを反省し、申し訳なく思っております 。
会員相互の親睦を図る事業の推進については、皆様のご協力により新規の事業に挑戦し、成果を挙げることができました。皆様のご支援ご協力を頂きながら基礎固めはできたのではないかと感じています。 これからは事業の選択とチャレンジを続けていかなければならないと思います。
思い出すと、最大のイヴェントは飯田会長の時代に母校の創立125周年記念募金事業に携わったことです。

板橋区内の担当として、皆様が積み重ねてくれた成果が2008年1月15日の募金局からの実績によると達成率94.5%でした。何としてもこの事業の成果を100 %にしたい思いで会員皆様に再度のお願いをしても届かず、もうこれまでかと思っていましたら、同年3月18日に思いがけない大口のご寄付があり、最終的には達成率が128%の実績になりましたことを 懐かしくも誇りに思います。
また、2016年5月15日には当会の30周年記念式典をホテルメトロポリタン池袋で開催し、太田資暁様(太田道灌第 18 代子孫)にご講演して頂き、無事執り行うことができましたことも良き想い出です。

私が板橋稲門会会員になったのは、平成8年版の会員名簿に記載されたとき(私が定年を直前に控えるにあたって地域社会との接点がほとんど無いことに気づき入会)です。向後は、早稲田大学で学び長い人生の中で実践に裏打ちされた知識(財産)を地域社会の発展に寄与することを視野に入れた活動をしてくれることを期待する次第です。
早稲田大学で学び板橋区という歴史のある土地に住み素晴らしい仲間と出会い、この宝物を心に留めて退任します。重ねてありがとうございました。
最後に板橋稲門会の発展と会員皆様のご健勝とご繫栄を心より祈念いたします。
新型コロナウイルス(変異株を含め)には絶対にかからないように感染対策を万全に行い、信念をもって行動していただきたいと思います。

2021年5月
板橋稲門会 前会長 鷹觜愼吾
在任期間:2015年10月~2021年5月(5年8ヶ月)